会長 若林 敦
このたび国際啄木学会会長に選出されました。微力ながら、国際啄木学会の発展に尽力したいと思います。よろしくお願いいたします。
1989年12月に創立された本学会の活動は今年で36年目に入りました。この間、啄木研究は多くの優れた研究者の方々により、深化・拡大を遂げてきました。
2020年1月に明治大学で開催された東京セミナーで、私は啄木研究の見取り図を下の二枚のスライドで示しました。若手研究者8名の当時の研究成果に基づくものです。(パネルディスカッション「啄木の総合的研究と受容」。前年10月に台風のため中止となった30周年記念大会で予定していた企画。)各研究タイプ枠には具体的な論文名(上)と研究の意義(下)を入れてます。右下の◎が分かります。


学会は何よりも、こうした啄木研究の発表、会員の相互研鑽の場であることが求められます。
こういった研究を活動の中心に据えて、対外的な発信を盛んにし、啄木への興味・関心を広げること。それが本学会の発展につながってゆくと、私は考えます。
30周年記念大会の次のテーマはこのような考え方によるものでした。
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「啄木をひらく、啄木研究をひらく」
国際啄木学会はこれまで、啄木研究を推進し、啄木理解を深め新たにしていくとともに、国内外のより多くの人々に啄木を知ってもらう活動を進めてきました。また、そのような活動を通じて、啄木をなかだちとしたさまざまなネットワークを築いてきました。
私たちは、今年、学会創立30周年を迎えるにあたり、これまでの研究の蓄積の上に、さらに啄木研究を外部に開き、国内外の研究者との交流による研究の活性化をはかっていこうと考えています。そして、研究の新たな領域を切り拓くとともに、国際啄木学会に参加する会員が学ぶ喜びを常に感じられる活動を今後も続けていこうと思います。
今回の記念大会では、国際啄木学会の、特にこの10年の成果を振り返り、今後を展望することをめざします。会員、一般の皆さま、ぜひ多数ご参加ください。
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HPをご覧の皆さまには、機会があれば私達の活動に参加され、啄木への関心を各自の学びにぜひ繋げてください。さらに、ご希望があれば国際啄木学会に入会し、一緒に活動をしていきましょう。今後ともみなさまのご理解とご支援を、どうかよろしくお願い申し上げます。(2025.4.1)