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国際啄木学会2014南臺国際会議・台日文学交流朗読会報告(上)

国際啄木学会会長 望月 善次

「国際啄木学会2014南臺国際会議」は、「台湾・南臺科技大学応用日語系創立20周年」を記念して台湾の地で行われた。また、この会議の実行委員長である林水福南臺科技大学教授(台湾国際啄木学会会長・翻訳家)が、台湾文芸界に大きな位置を占める関係で、関連行事として「中華民國筆會(ペンクラブ)/彭鏡禧理事長(台湾大名誉教授)」と共催の「台日文学交流朗読会(台湾興日本詩的交響朗誦会)」も行われた。

今回は、この朗読会の報告をしたい。

開催日時は、2014年10月23日(木)午後7時から9時。[会場:台北市・洪建全文教基金會]。彭理事長と筆者の開会挨拶の後、国際啄木学会から4人、台湾側から5人の朗読があり、最後に林水福氏の特別朗読があった。進行及び通訳は横地啓子氏(輔仁大学副教授)に率いられた方々によった。

 日本側朗読者と朗読作品は以下の通り。

 高淑玲(景文科技大副教授)「君死にたまふことなかれ」、平出洸(平出修研究会主宰)平出修の短歌5首、結城文(歌人、詩人、翻訳者)「異形の春」(詩)及び自作短歌5首。望月善次=宮澤賢治の詩2編/[雨ニモマケズ][丁丁丁丁丁]

 高氏は、台湾の淡江大学を卒業した後、安田女子大学大学院で文学博士を取得した気鋭の研究者。「君死にたまふことなかれ」の訳は御自身のもので、情感豊かに読み上げた。結城氏は、短歌、現代詩の両方の造詣を生かし、いずれも「東日本大震災」に関わるもの。平出氏は、啄木とも親交のあった平出修のお孫さん。平出修に関わるエピソードを交えながらの朗読であった。筆者のものは、[雨ニモマケズ]の宗教性、[丁丁丁丁丁]の激しさを訴えようとしたものであった。

 台湾側の朗読者は向陽(台北教育大学台湾文化研究所副教授)、許悔之(有鹿出版社社主。後述する林水福氏の翻訳の出版主でもある。)、席慕蓉、陳育虹、陳義芝(台湾師範大学副教授)の五人。いずれも、現代台湾を代表する方達で各種の文学賞受賞や教科書掲載作品もある詩人達であった。

 このうち、陳義芝、向陽、陳育虹の各氏と司会グループを率いておられた横路氏とは2012年の6月に、「東日本大震災(2011.3.11)祈念台日文学者交流会」のメンバーとして来日され、被災地へも赴いている。同行された一人、白霊氏の「向雙手致敬(横地啓子訳「その手に敬意をこめて」)が岩手日報紙「文化欄」[2012年6月28日]を飾ったことを記憶している読者各位もあろう。台湾側の最後は、会場からの要望もあり林水福氏となった。出版されたばかりの『(翻訳)一握の砂』(『悲しき玩具』も収められている。)からの朗読であった。

既に時間がない。作品や朗読の具体に言及できないことはいかにも残念だが、二つのみを記すとしよう。一つは、台湾側の詩人は皆朗読が巧みなことであった。もう一つは、陳育紅氏が述べられた<「日本語訳」を読むと、「改めて、自分の作品の魅力に気づく。」>という言であった。異文化交流の目指すところはこうしたところにあるのだと確信した。

台日文学交流朗読会(台湾興日本詩的交響朗誦会) 2014.10.23

中華民國筆會(ペンクラブ)・国際啄木学会・台湾啄木学会 共催

 台日交流朗読会テキスト 

  台日交流朗読会テキスト

 

 彭鏡禧台湾筆會理事長
 

 望月善次会長朗読(インドの民族服)

 

 陳育虹氏朗読
 

 林水福氏石川啄木短歌朗読
 
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